「疲れました」。試合終了後、取材陣の問い掛けに、充実感の漂う笑みを浮かべながら応えた鵡川の小池啓之監督。今年度から鵡川高野球部に復帰し、監督に就任した。室蘭栄に1―3で敗れ初陣で白星は飾れなかったが、「夏まで練習してレベルアップしたい」と笑顔を見せた。
小池監督は1998年に鵡川高に赴任し、野球部の部長を務めて2002年まで当時の佐藤茂富監督(故人)と二人三脚で指導に当たった。19年ぶりに鵡川のユニホームに袖を通して臨んだ公式戦。小池監督は「鵡川は第二の故郷。何の違和感もなかった」と目を細めた。
先攻の鵡川は一回に1番山崎航生主将(3年)が三塁打を放つなど1点を先制したが、二回以降は室蘭栄のエース住吉壮野(2年)の変化球に苦しめられ、追加点が生まれなかった。七回まで随所のピンチをしのぎながら粘り強い投球を続けていた鵡川の先発・佐々木駿哉(3年)は連打を浴びて3失点。そのまま逃げ切られた。
「先攻と聞いた瞬間に七回くらいに逆転されるのが最悪の想定だった」と明かす小池監督。「変化球への対応が課題。スイング練習をして挽回したい」と再起を誓った。