駒大苫小牧高女子硬式野球部は27日から埼玉県加須市で開かれる第22回全国高校女子硬式野球選抜大会=組み合わせ別表=に出場し、昨年4月創部以来初の公式戦に挑む。全国から合同を含めた33チームが出場してトーナメント戦を展開。第1日に駒大苫は2回戦からの登場で叡明(埼玉)と対戦し、1年生24人が日本一を目指す。
大会は全国高校女子硬式野球連盟と加須市が主催。昨年の第21回大会は新型コロナウイルスの影響で中止された。
駒大苫が位置するヤマには強豪がそろう。叡明に勝利すると3回戦では2019年の第20回大会で史上初の2連覇を達成した神戸弘陵(兵庫)、準々決勝では最多6回の優勝を誇る埼玉栄とぶつかる可能性が出てくる。
今大会出場決定に伴って駒大苫は新型コロナウイルスや積雪の影響を受けながらも練習に励んできた。同高敷地内の部専用グラウンドは雪に覆われていたが、雪かきや氷割り、水抜きの作業を部員たちが協力して行って今月15日からは土の上での練習が可能になった。同高教諭の茶木圭介監督は「雪はハンデだけれど、こうした課題を解決しようと考える力は強みにもなる」と話す。
メンバーの気合は十分だ。投手は柴田涼と小笠原星が二枚看板。柴田は緩急をつけた投球が持ち味。「決め球の真っすぐで押したい」と自信を見せる。左腕の小笠原は2月下旬に利き腕のリンパの腫れで投球練習が滞っていたが、ここまでで復調した様子。「今できることを淡々とやるだけ」ときっぱりと語った。
打撃は2月に行った強化練習で打力の底上げを図った。ハンマーでタイヤを10回打ち付けた後に連続ティー20本を打つ内容を10セットこなすハードワークを1週間継続。紅白戦での安打は増加傾向で「体全体の使い方が分かってヒットや長打が増えている」と内野手の藤井華子主将は手応えを語る。
「やってきたことを出してくれれば」と茶木監督。「1年目から日本一」との目標を掲げて厳しい練習に打ち込んできた。「大味な試合はしたくない。理想とする守り勝つ野球ができれば」と選手への期待は大きい。藤井主将は「練習してきたことしか出せないので、自信を持って自分たちのプレーを見せたい」とメンバーの意気込みを代弁した。
背番号 選手名 出身中学校 守備位置
1 松葉桃香 札幌稲穂 投 手
2 勝俣音々美 登別幌別 捕 手
3 笹原すず 恵庭恵み野 外野手
4 中尾笑来 中札内 内野手
5 佐藤遥香 苫小牧光洋 内野手
6 小坂茉子 函館北 外野手
7 大上乃愛 苫小牧啓北 外野手
8 小笠原星 佐井 投 手
10 川瀬なな 岩見沢東光 投 手
12 濱野優杏 森 内野手
13 八木虹 新冠 内野手
15 平田千尋 千歳勇舞 外野手
17 宮崎杏耶 浦河第一 外野手
18 金田涼々 七飯大中山 外野手
19 佐々木心愛 むつ 投 手
33 高瀬心愛 横浜仲尾台 外野手
34 千葉咲実 江別江陽 捕 手
39 嵯城未来 苫小牧啓明 内野手
46 會田美侑 苫小牧啓明 外野手
51 野呂萌々子 目黒大鳥 内野手
53 藤井華子 江東第二南砂 内野手
55 柴田涼 板橋第三 投 手
0 後藤桃香 白老 マネジャー