少年野球飛翔スワローズ=苫小牧=の伊藤優誓(美園小6年)がメンバー入りした北海道選抜は、昨年12月に岡山県倉敷市などで行われた第17回西日本選抜学童軟式野球倉敷大会で準優勝した。伊藤は右翼手として出場し、トーナメント3回戦では先制打を放つなどチームの快進撃に貢献。「準優勝でもとてもうれしかった。みんなで打ってつなぐ野球ができた」と笑顔で語る。
大会には岡山県内を中心に近畿、中国、四国地方と招待の道選抜の計32チームが出場。2日間にわたって一部リーグ戦を取り入れた変則のトーナメント戦を展開した。
道選抜は昨年11月に道内で行った選手選考会を突破した精鋭18人で編成。伊藤は苫小牧市内選手として唯一メンバー入りしていた。初陣となった2回戦こそ東備選抜(岡山)と2―2の七回同点による抽選で薄氷の勝利を収めたが、伊藤が先制の口火を切った3回戦の高上川連合(同)、準々決勝の岡山選抜にそれぞれ6―0と快勝。準決勝では総社レッド(同)を7―0と投打に圧倒した。
倉敷選抜との決勝は6点ビハインドの五回から猛反撃に出て2点差にまで詰め寄ったが、六回時間切れで5―7と栄冠まであと一歩届かなかった。
伊藤は決勝を除いた4試合に出場。安打や熱望していたマウンドに立つことこそかなわなかったが、「うまい選手はバットを最後まで振り切る。ピッチングは腕だけではなく、全身を使って投げていた」と技量向上のヒントをたくさん見て学べたという。
小学2年から飛翔に在籍して技術を磨いてきた伊藤。昨季こそ野球経験の乏しい低学年主体の同チームが公式戦出場を見送り、近隣チームの新生台イーグルスでプレーしたが、飛翔の向井拡充監督は「辛抱強く野球を続けてくれて本当に感謝している。野球が大好きで一生懸命。高い目標を持ってこれからも頑張ってほしい」とエールを送る。
「将来は甲子園に出たい」と意欲たっぷりの伊藤は、中学から市内の硬式野球クラブで腕を磨く。自慢の投力、打力を生かし4番でエースを務めるのが夢。妹美嬉(美園小4年)らが主体となる飛翔には「素質がある後輩ばかり。大会でたくさん結果を残してほしい」と期待。新生台イーグルスには「一緒にプレーさせてもらえて良かった。攻守にいい選手が残るので頑張ってほしい」と語った。