いざプロの大海原へ―苫駒大・伊藤大海 一問一答

  • スポーツ, 野球
  • 2020年12月2日

 苫小牧駒沢大野球部の伊藤大海(23)は1日、北海道日本ハムファイターズとの仮契約を終えて苫小牧市表町のグランドホテルニュー王子で記者会見した。プロ野球選手になる夢を見事にかなえ、1年目から活躍が期待される即戦力右腕に抱負などを聞いた。

―高校、大学と過ごした苫小牧で仮契約を終えた感想は。

 自分の中でまだプロ野球選手になる実感が湧かない部分もあったが、きょうを迎えられたことで、また新しい気持ちで野球に取り組んでいける。第二のふるさと苫小牧で仮契約ができたことは、とてもプラスになった。

―海の見える苫小牧漁港での入団交渉だった。

 海は自分にとってリフレッシュできる場所。思い詰めたり、試合で負けたりしたときはよく眺めに来ていた。おかげでもっと緊張するかなと思っていたが、リラックスして交渉に臨むことができた。

―球団側とはどういった話をしたか。

 日本ハムとしては北海道に移転してはじめての北海道出身ドラフト1位選手なので特別な気持ちで、との声を掛けてもらった。1番の評価をしていただいたことに責任は感じている。

―漁港の写真撮影で手にしたホッキには「日本一」と書かれていた。

 1球でも1試合でも多くチームに貢献したいのはもちろん、日本一に必要とされる選手に1年目からなりたい。大学日本代表で一緒だった1学年上の投手甲斐野央さん(福岡ソフトバンクホークス、18年ドラフト1位入団)は1年目から日本一になった。自分もそこを目指したい。

―ドラフト会議後の約1カ月はどう過ごしたか。

 今までやってきたことを変わらずにやり通したい強い思いと、来年どういった姿でプロのマウンドに立っているかを想像しながら、日々トレーニングに励んでいた。

―日本ハムの印象は。

 小さい頃からプロ野球を見るといったら日本ハムの試合がほとんどで、憧れてきた大好きな球団。どういった形でチームに入っていけるか、わくわくしている。先発でも中継ぎでも、どこでも使ってもらえるような準備をして与えられたポジションで結果を出したい。

―今後はチームの入団発表会見や新人合同自主トレなど行事がある。

 今のところはけがもなく順調。イメージ通りに進んでいる。来年以降の構想も自分の中では出来上がっている。周りに流されることなく、少しでもいい方向に持っていけるよう努力したい。

―背番号への思いは。

 憧れる投手ダルビッシュ有(米大リーグ・カブス)さんが着けていた11番を背負いたい気持ちはある。ただ、そこにこだわり過ぎずに与えられた番号を伊藤大海の番号にできるようにしたい。

―日本ハムファンの方々へ。

 まずは一日でも早くチームの皆さんに認められるように頑張る。将来ファイターズの顔になれるように、一日一日を大切に歩んでいこうと思うので、応援よろしくお願いします。

―プロフィル

 伊藤大海(いとう・ひろみ) 1997年8月31日、渡島管内鹿部町生まれ。鹿部中―駒大苫小牧高出身。身長176センチ、体重82キロ、右投げ左打ち。高校時代は1年秋からベンチ入りして、2013年秋の全道大会優勝に貢献。翌年春の選抜甲子園では1回戦の創成館(長崎)戦で完封勝利を挙げた。3年時は主将でエース。東京の駒大に進学も中退し、苫小牧駒大に再入学して2年時に道学生野球春季1部リーグ優勝。全日本大学選手権に出場して1勝した。2~3年に2年連続で学生日本代表に選出。4年生の今年は球速150キロ中盤の直球と多彩な変化球を武器に実績を挙げ、秋季1部リーグを制覇した。

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