第73回秋季北海道高校野球大会は第3日の6日、2会場で2回戦が行われた。札幌麻生球場で駒大苫小牧が札幌第一に5―4で競り勝って準々決勝進出。円山球場では北海道栄は札幌光星に0―4で敗れた。札幌麻生球場の第2試合、北海―旭川大高は六回表まで進んだが雨天ノーゲームとなり、日程が順延した。
駒大苫小牧は第5日の8日、円山球場で午前9時半から行われる準々決勝で知内と対戦する。
6日
▽2回戦
札幌第一
000003010―4
00221000X―5
駒大苫小牧
(第)帯川、田中、堀川―疋田
(駒)石橋、林、稲場、石橋―北山
?水野(第)
?川口、伊藤(第)津田、三次、北山、小林(駒)
駒大苫が逃げ切った。六回に暴投と押し出しなどで3点を献上し、終盤八回には連打で1点差にまで詰め寄られたが、主戦左腕の石橋ら3投手が粘り逆転を許さなかった。第一は計15残塁と好機であと1本が出なかった。
北海道栄
000000000―0
13000000X―4
札幌光星
(北)小沼―臼井
(札)村山―宝福
?池田(札)
北海道栄が完封負け。先発・小沼が二回、札幌光星の池田の2点適時三塁打などで3点を失った。その後は粘りを見せたが、打撃陣が反撃できなかった。札幌光星は村山が完封勝ちを収めた。
函大有
000000004
000120010
札幌国際情報
02―6
00―4
(延長11回)
(函)八重樫、石岡―上木
(札)木村―佐藤
?竹田(函)
?藤谷(函)高根(札)
?中本2、上木(函)平川、三田村(札)
―小沼粘投も反撃ならず
道栄は札幌光星の村山(2年)の球威に押され、散発の5安打で完封を喫した。打線の中で複数安打達成は2安打の5番・新田(同)のみ。コースを丁寧に突いてきた投球に脱帽した格好で糸瀬監督は「直球に対応できなかった」と悔しさをにじませた。
対して先発した小沼(2年)は犠飛で先制を許した直後の二回、2死一、三塁で、札幌光星の1番・池田(同)に左中間に運ばれて三塁打にされた。「スライダーを狙い撃ちされていた」と小沼は反省し、配球を組み立て直した三回以降は持ち直して六回まで三者凡退させ、八回は三者三振を奪って完投。小沼は「直球中心に切り替えた後は打ち取れた」と手応えを口にした一方、来年に向けて「球速を上げていきたい」と語った。
糸瀬監督は小沼の粘りの投球をねぎらいつつ打撃面での課題を挙げ、「もっと積極性が必要。つなぐ打線を強化したい」と課題を話した。
―泥臭くリード死守
駒大苫が約3時間にも及ぶ激闘で、泥臭くリードを守り抜いた。相手は4日の1回戦で12安打10得点と打線好調だった札幌第一。前半こそエース左腕の石橋(2年)がしぶとく抑えたが、中盤以降に本来の打力を発揮してきた。
七回無死一、二塁のピンチから左腕林(2年)が登板。九回には支部予選代表決定戦で活躍した稲場(1年)とつないで、同回2死一塁で再び石橋がマウンドに上がり試合を締めた。「苦しかったけど、ここで負けたら甲子園はない。気持ちで投げた」とエースは薄氷の勝利に胸を張った。
佐々木監督は「うちらしい泥臭い野球をしてくれた。何度もあったピンチをバッテリー間でよくしのいでくれた」と評価。次戦は2回戦の対中標津戦で本塁打2本を放った川村(2年)をはじめ好打者がそろう知内だが、「一球必勝で戦ってほしい」と監督は期待した。