白老町のアイヌ文化発信拠点・民族共生象徴空間(ウポポイ)を管理運営するアイヌ民族文化財団(札幌)は、同財団特別参与で札幌大学教授の常本照樹氏(64)を新理事長に選出した。
4月に中村睦男前理事長=元北海道大学長=が逝去したことに伴う人事で、同財団が22日に臨時理事会を開いて決めた。
2018年4月に発足した同財団の2代目理事長に就任した常本氏は、1983年に北大大学院法学研究科博士課程を修了後、93年に北大法学部教授に就任。2007年から今年3月にかけて北大アイヌ・先住民研究センター長を務め、4月に札幌大地域共創学群教授に就いた。
憲法学者として先住民族の権利問題に詳しく、10年から内閣官房アイヌ政策推進会議委員を務め、アイヌを先住民族と法的に位置付けたアイヌ施策推進法(昨年5月施行)の整備に携わった。
同財団の理事長任期は2年間だが、常本氏は中村前理事長の任期を引き継ぐ形となるため、1期目は来年6月までとなる。