鵡川高校(三村素道校長)は16日、道立総合研究機構とタイアップして防災教育を行った。道総研・建築研究本部北方建築総合研究所の職員を講師に迎え、約130人の生徒が地震や津波の危険性を改めて学んだ。
防災教育に先立ち、震度6強の地震と津波が来ることを想定した避難訓練を併せて行い、体育館に集まった。
同研究所の戸松誠・地域研究部環境防災グループ研究主幹は、津波について「建物を破壊するほどの破壊力がある」「時速800キロの速度で迫ってくる」と説明。最新の国の調査で、津波の浸水区域が広がっていることを踏まえて「専門家の話や出ている情報をうのみにせず、津波の危険がある時はできるだけ早く、遠くまで逃げるべきだ」と呼び掛けた。
続いて地域防災を担当する竹内慎一主査は、地震の揺れで建物が壊れる特徴などを、胆振東部地震で実際に建物が崩れたむかわ町内の写真を見せて解説。対応として「壁や基礎の補強」「壁を増やす」「接合金属の設置」などを挙げた。
また、すぐに避難できるよう▽寝室や幼児、高齢者のいる部屋に家具を置かない▽転倒防止器具を固定する▽収納物の飛散を防止する措置を取る―などもアドバイスした。
道総研は胆振東部地震以降、町と連携して防災研究を進めている。