厚真町の上厚真小学校(井内宏磨校長)は16日、インターネットによる「オンライン公開授業」を初めて実施した。同校の教員研修の時間を使って試験的に取り組んだ。新型コロナウイルス感染拡大に伴い、全国的にICT(情報通信技術)環境の充実やオンライン教育の重要性が高まっており、オンラインの活用法について考えた。
公開授業は教室内にカメラやパソコン、サポート補助員などを設置し、画面を通じて校内の別室と厚真中央小学校、道立教育研究所(江別市)に配信した。授業は3年生の道徳をモデルケースにして行われた。公開授業は通常、教育関係者らが教室などで授業を参観して進められるが、今回は同校の教職員をはじめ中央小の教職員や町教育委員会、同研究所の職員がオンラインで参加した。
別室で授業を見守った教員たちは一定の手応えを感じた様子。井内校長は「直接子どもたちの顔などが見られない物足りなさはあるが、発言内容や授業展開を確認していく上では十分に機能する。予想以上に成果があったし、新たな可能性を感じた」と前向きにとらえた。
今後については「感染拡大の第3、4波に備えて、オンライン、リモートの在り方を現場でも実験しながら進めていく必要がある。学びとして質の部分をどう保障できるかも視野に入れて進めていきたい」と話していた。
この後、オンライン会議が行われ、画面上で授業の反省や参加者が交流する場も設けられた。