白老町のしらおいイオル事務所チキサニで19日、アイヌ民族の伝統保存食「ペネイモ」作りの体験行事が開かれた。
ペネイモは、冬に雪の中で凍らせ、春の寒暖差を利用して発酵させたジャガイモで作る食べ物。主に狩猟や採取、漁労で食料を得ていたアイヌ民族が冬場などの貴重な保存食としていた。
一般社団法人白老モシリ主催の体験行事には、小学生を含め町民ら10人が参加。白老モシリ会員の熊野昭子さん、清水綾子さんを講師に作り方を学んだ。
参加者は、水であく抜きした発酵ジャガイモを搾って水分を抜き、臼に入れ、きねで粘りが出るまでつく作業を体験。アイヌ民族伝統のきねつき歌「イウタ ウポポ」の軽快なリズムに乗ってきねでついた。
行事を通じ参加者はアイヌ民族の食文化に理解を深め、春の訪れを告げるペネイモ作りを懐かしむ高齢の人もいた。