中央競馬の第80回桜花賞(芝1600メートル)は12日、18頭が出走して無観客の阪神競馬場で行われ、日高町豊郷・長谷川牧場生産の牝馬デアリングタクト(松山弘平騎手)が優勝し、牧場はG1初制覇に沸いた。
レースは、1番人気の武豊騎手騎乗のレシステンシアを1馬身半差で4角から豪快に差し切って優勝した。社長の長谷川文雄さん(69)は、妻の律子さん(68)と自宅事務所でレースを見守った。長谷川社長は「大変うれしい。静内(新ひだか町)の競り(2018年セレクトセール)で落札された馬がG1で優勝するなんて信じられない。まるで夢でも見ている心地」と興奮冷めやらぬ様子。
祝福に駆け付けた大鷹千秋日高町長は「小さな牧場が偉業を達成した。誠にうれしい限り。今後のレースが楽しみ」と女王誕生にエールを送っていた。