むかわ町のJR鵡川駅近くにあるム・ペツ館(末広)を活用して今月正式にオープンした「夢叶輪(むかわ)公営塾」の開講式が15日、同施設で行われた。町の関係者や鵡川高校の生徒らが参加し、地元の高校生が自由に使用できる新たな学習塾のスタートを祝った。
公営塾は、町内に民間の学習塾がない現状を受けて町がム・ペツ館の一部を改修し、放課後の自習など日常的に学習ができる場として整備。最大で15人が利用できる教室と10人ほどを収容する部屋を用意し、10月にプレオープンした。現在、町内外の20人ほどが利用登録をしているという。
開講式で竹中喜之町長は「笑顔と元気とタフな若い力で、未来につながる真の価値ある学び場になれば。皆さんの持っている思いや夢が育まれたら」と期待を込めて激励。生徒を代表して鵡川高生徒会長の梅野健伸さん(17)=2年=が「町の方々の思いに感謝し、私たちの夢をかなえる場所にしたい。この場所で力を付けていく」と決意表明し、「基礎学力はもちろん、言葉遣いや礼儀も(公営塾で)学んでいきたい」と意欲を見せた。
名称は、地元高校生に募集して42点の候補名が寄せられ、鵡川高1年の菊地零さん(16)が「夢を叶(かな)えるために学ぶ場所」との思いを込めて名付けた「夢叶輪」に決定した。名称を採用され、菊地さんは「みんなが(進学や就職など)上のステージに行けるように学んでいけたら」と話した。
公営塾は、平日午後1時30分~同8時30分(長期休業中は平日午前9時~午後5時)に開講。鵡川、穂別両高校の生徒や町内に在住する高校生が無料で利用できる。地域おこし協力隊のメンバーがスタッフとして生徒の指導に対応する。