鵡川中学校(広田智人校長)の2年生は1日、防災学習としてフィールドワークを行い、町内のハザードマップで示されている被害発生予想箇所の一帯を歩いた。生徒38人と地域住民が津波が来た場合のイメージを膨らませ、その危険性について理解を深めた。
フィールドワークは駒場団地、道の駅「四季の館」、鵡川中央小学校を巡回。外部講師のアドバイスを受けながら、津波の浸水深や到達時間、周辺の状況を津波ハザードマップとワークシートを使いながら学習した。特に海に近い駒場団地は5~10メートルの津波の浸水深が想定され、1階建て平屋の場合水没することなどが分かっている。
道立総合研究機構建築研究本部・北方建築総合研究所の戸松誠地域研究部防災システムグループ研究主幹は「建物がある場合、津波は建物を隔てて上がってくる。そして津波の前に揺れが来る」と言い、「まさかは必ずやってくる」と心構えをレクチャーした。
木村心洸さん(14)は「想像していたより津波が広範囲にわたっていて、びっくりした。学んだことを家族でも話して逃げる場所などを確認しておきたい」。田畑妃毬さん(14)も「(海沿いは)高齢者施設もあり、一人で動けない人や高齢者もいて大変。私たちができることが少しでもあるのでは」と言い、「津波が来る前に話し合って準備しておくことが大事。いざという時に冷静な行動を取れるようにしっかり知識を付けておきたい」と話していた。