「むかわキンパ」商品化へ 鵡川高生 地元の食材を使って コンテストで発表、試行販売も計画

  • ニュース, 白老・胆振東部・日高
  • 2021年9月27日

 鵡川高校の生徒たちが、地元の食材を使った韓国風のり巻き「むかわキンパ」の開発、商品化を進めている。地域のオリジナル料理として、10月2日にオンライン開催される高校生チャレンジ・グルメコンテストinHOKKAIDOで発表するほか、10月中にも町観光協会の協力を得て試行販売する予定。高校生の取り組みに、関係者は食を通じた「関係人口、交流人口の拡大にもなれば」と期待を寄せる。

 地域の歴史や自然、産業などについて学習する同校の「むかわ学」の授業の一環。農業や恐竜、福祉などさまざまな分野に分かれて、グループで地域の課題解決に向けた政策や商品開発、イベント企画などを考案し、最終的に町へ提言していく。

 キンパの商品開発に取り組むのは、「おいしいものでむかわの魅力を発信しよう」と目標を掲げる観光分野を選択する2、3年生の計7人。現3年生が中心となって2年生時から構想を練り、若年層の間で当時流行していた「キンパ」に注目した。

 その後、授業での発表が同協会の目に留まり、コラボしてプロジェクトが本格的にスタート。食材探しから始まり、現在は試作品の改良を進めているところだ。この間、民放ラジオにも定期的に出演し、これまでの取り組みなどを紹介。コンテストにも応募し、出場6校に選出された。

 コンテストでは地元産の米を使うほか、具材にはむかわ和牛、ホウレンソウなどを取り入れた。中でも和牛は「餌も含めて『オールむかわ』でできていることを知ってもらいたい」とアピール。グループのリーダーを務める南柚子さん(17)は「コンテストに出すのは通過点で、たくさんの人に知ってもらうきっかけの一つ。(キンパを通して)町外の人がむかわに少しでも寄ってみようかなという思いになれば」と話す。

 同協会では、生徒が考案した商品の販売を皮切りに、収益を今後のむかわ学の資金として役立ててもらうことなども構想として計画。荒舘康治事務局長は「彼女たちの思いを後輩たちが引き継いで、新たな伝統のようなものが生まれたら。町の関係人口や交流人口にもつながるのでは」と波及効果を期待する。

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