コロナ禍でコンサート中止 白老JC 音楽で元気に プロ音楽家の演奏DVD制作 ― 小中学校に配布へ

  • ニュース, 白老・胆振東部・日高
  • 2021年9月25日

 白老青年会議所(白老JC、笠井雄太郎理事長)は、プロのバイオリニストとピアニストの演奏を収録したDVDを制作し、町内の小中学校に配布するプロジェクトを進めている。コロナ禍が続く中、子供たちに音楽を届けて元気になってほしいという趣旨。白老JCは「音楽の力で立ち上がろう―とのメッセージを児童生徒に伝えたい」としている。

 新型コロナウイルス感染流行により、小中学校では本来の教育活動を制限せざるを得ない状況にある。音楽の授業でも飛沫(ひまつ)感染を防ぐため、リコーダーの使用を取りやめるなど、コロナ禍は児童生徒の情操教育にも影響をもたらしている。

 白老JCも今月13、14日に町内の全小中学6校で、プロ演奏家のコンサートを開く計画を立てていたが、緊急事態宣言の発令で中止となった。

 子供たちが音楽に触れる機会を新型コロナに奪われた状況を受け、白老JCはコンサートの代わりに、演奏のDVDを各学校に贈るプロジェクトを急きょ計画。各学校で出演する予定だったピアニスト外山啓介さん、バイオリニスト西本幸弘さんの演奏を収めることにし、14日にしらおい創造空間「蔵」で録音・録画の作業を行った。

 2人はいずれも札幌市出身で、日本音楽コンクールピアノ部門で優勝経験を持つ外山さんは全国各地でリサイタルを開くなどして活躍し、西本さんは仙台フィルハーモニー管弦楽団と九州交響楽団のコンサートマスターを務める音楽家。白老JCが「どのような曲が聞きたいか」など、児童生徒への事前アンケートを基に選曲した「チャールダーシュ」(モンティ)、「スプリングソナタ」(ベートーベン)、「Dynamite(ダイナマイト)」(BTS防弾少年団)といったクラシック曲や歌謡曲を奏でるライブ映像を収録。また、自己紹介や配布先の学校の校歌なども演奏して収めた。

 今回の事業は白老JCと町教育委員会の共催とし、10月以降に各学校へDVDを配布する予定。制作を企画したまちづくり委員会の米本智昭委員長は「コロナ禍でさまざまな困難に遭っている子供たちが、音楽家の演奏を聞いて前向きな気持ちになってくれれば」と話している。

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