胆振管内で感染者急増 10月36人 前月の6倍に 目立つ若い世代、クラスター3件 新型コロナ

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  • 2020年11月3日

 新型コロナウイルスの感染が道内各地に広がる中、胆振管内でも感染者が急増している。10月は感染者が月別最多の36人で、前月の6倍。クラスター(感染者集団)も3件発生した。政府の観光需要喚起策「Go Toトラベル」キャンペーンなどで人の動きが活発化する中、若い世代の感染拡大が目立っている。

 居住地が胆振管内と公表された感染者は、最初の事例が確認された2月22日以降、10月末までの累計で68人。2~9月は月別感染者が1桁台で推移し、この8カ月間の感染者は32人だったが、10月の1カ月間でそれを上回った計算だ。9月の4連休(19~22日)以降、全道的な傾向に歩調を合わせるように急増している。

 感染者のうち、年代を公表したのは42人(非公表は26人)。内訳は10歳未満が3人、10代が10人、20代が4人、30代が7人、40代が7人、50代が1人、60代が4人、70代が3人、80代が2人、90代が1人。

 若い世代の感染拡大を裏付けるように、公表した半数以上に当たる24人が30代以下だった。10月は年代を公表した18人のうち、10代が9人、20代が1人、30代が2人と若い世代で半数超えになった。

 10月のクラスターは8日にアイシン北海道、14日に管内の清掃事業所、30日に苫小牧工業高校で発生。アイシンと清掃業では終息したが、2日に12人目の生徒の感染者が判明した苫工では経過観察が続いている。管内では11月に入ってからも、1日、2日に4人ずつの感染が判明している。

 国が「Go Toトラベル」キャンペーンなどで経済を動かし、全道的に感染拡大が止まらない中、苫小牧保健所は「人と人との接触機会が増えれば感染リスクも高まる」と懸念する。

 感染した若年層が無症状、無自覚のまま行動するリスクも指摘されており、「常に感染リスクを意識しながら、改めて基本の対策を徹底して」と強調。道が10日まで警戒ステージ2の集中対策期間とする中、3密(密閉、密集、密接)を回避できない場所での会合自粛などを求めている。

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