カワシンジュガイを守れ えりも町教委生息状況を調査

  • ニュース, 白老・胆振東部・日高
  • 2020年6月23日

 えりも町教委はこのほど、町内の小河川で確認されているカワシンジュガイの生息状況調査を、町郷土資料館N42度の会(草野一郎会長)の会員16人の協力で行った。

 カワシンジュガイは、淡水に生息する殻長最大12センチほどに成長する二枚貝。環境省がレッド・リストで「絶滅危惧種」に指定しており、町内では現在1カ所の小河川のみで生息が確認されている。幼生期はヤマメやイワナなどサケ科魚類の鰓(えら)に寄生して成長する。

 一行は、森の中にあるクリンソウが咲き誇る深さ20センチ未満の小川で調査。スコップや手で川砂利をすくい、3カ所のカワシンジュガイ生息状況を調べた。2時間ほどで平均殻長約9センチの成貝210個と、殻長2センチ未満の稚貝23個の生息を確認した。

 参加者たちは一昨年5月の調査時点よりも生息個体数が多いことに喜び、今後も毎年河川内の魚道整備など保全活動に取り組む考え。石川雄登さん(えりも高2年)は「多くのカワシンジュガイを確認でき、生息に良好な環境が保全されていると分かった。級友にも会への入会を呼び掛けたい」と話していた。

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