三つの視点で8項目 復旧復興を軸に 厚真町長選 宮坂氏4期目の公約発表

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  • 2020年6月19日

 任期満了に伴う厚真町長選(23日告示、28日投開票)に出馬する現職の宮坂尚市朗氏(64)が4期目公約を取りまとめた。スローガンは「みんなの夢と輝く笑顔を自らの手で取り戻すため 全世代が力を合わせて復旧から復興! その先への挑戦」―。2018年9月にあった胆振東部地震からの復旧復興を軸に、次世代を担う人材の育成など将来を見据えた取り組みを併せて進めていく。

 「強靱(きょうじん)でしなやかなまち」「復旧から復興への道」「育成と挑戦」の三つの視点から8項目の政策を盛り込んだ。

 「強靱でしなやかなまち」に掲げる「災害復旧の推進」では、災害公営住宅や公営住宅の早期建設をはじめ、被災した町道の早期復旧、国直轄砂防事業の促進、吉野地区など北部山間地の急傾斜崩壊対策事業、治山事業などを進める。さらに「地域力の再生と社会福祉の推進」とし、北部山間地における生活拠点の形成や集落支援員の配置、北部地区コミュニティーセンター建設などを掲げた。

 復旧から復興への道で示す「生業(なりわい)の復興」では、1次産業生産者の営農形態の弾力化や品質向上を通じたブランド化への取り組み、地場商品を縁とした起業や商品開発、6次化の動き、体験型観光等を通じた支援者との連携などを盛った。「地方創生と復興への道」として、震災遺構の整備や記憶の継承、新型コロナウイルス感染拡大の終息の先にある分散型社会に求められる地方のしなやかさ、安全、安心の価値を磨き、テレワークやサテライトオフィスの受け皿、企業誘致に力を注ぐ。

 育成と挑戦の「次世代育成と教育環境の充実」では▽UIJターンによる起業支援と就業者の育成確保▽地域おこし協力隊、企業人の招聘(しょうへい)▽GIGAスクールの早期運用▽高校の魅力化―、「健全な行財政運営と広域連携、新時代に向かう挑戦」では▽企業版ふるさと納税の活用▽自動運転や農林水産業におけるICT(情報通信技術)、IoT(モノのインターネット)技術の活用による生産性、生活の利便性向上―などを挙げた。

 このほか「安全・安心な地域社会の形成」や「環境保全と域内循環、そして交流促進」を掲げている。

 震災からの復興、長期化するコロナ禍との戦いなど難題と向き合う厚真町。宮坂氏は「先人から学んだ経験にわれわれが磨きを掛け、次世代へつなげていく」と思いを述べた。

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