任期満了に伴う厚真町長選(28日投開票)は、23日の告示まで1週間を切った。現時点で出馬を表明しているのは、現職の宮坂尚市朗氏(64)のみ。今のところ対抗馬の動きは見られず、このままいけば前回2016年に続いて無投票となる可能性が大きい。
宮坂陣営は6日に後援会の事務所開きを行い、選挙戦への体制を整えた。4選に向け、2018年9月に発生した「胆振東部地震からの復旧、復興は1丁目1番地の課題である」と改めて強調した上で、「強靱(きょうじん)でしなやかなまちづくり」と「若い人材の育成」をこれからの取り組みとして掲げた。
宮坂氏は、発災直後から目に見えて復旧作業は進んでいるものの、被災者の心のケアがまだまだ必要との認識を示すとともに、自主防災組織やコミュニティーづくりの必要性を挙げ、「心を痛めている人へ手を差し伸べていく」と語る。このほか震災で山腹崩壊した被災山林は「完全な森に戻すまで手を打っていく」考え。4500人を割った人口についても「被災地として受け止めなければいけない事実」とし、「課題はたくさんあるが、長く険しい道のりを一丸となって乗り越えていきたい」と出席した支持者に訴えている。
同日程で行われる欠員1をめぐる町議再選挙は、4日にあった説明会に2陣営が出席した。町選挙管理委員会によると、その後は特に目立った動きは見られないという。
立候補の届け出は告示日の23日に町総合福祉センターで受け付ける。24日から期日前投票、不在者投票を開始。投票日は28日で即日開票し、29日に当選証書が付与される予定だ。