様似町の様似中学校2年生25人が15日、町内会所町のエンルム岬で自分たちが種から育ててきた2種類の植物の苗を丁寧に植えた。
アポイ岳再生委員会のドリームプロジェクト(ドリプロ)と同校の連携事業。今年で6年目となった。様似中は総合的な学習の時間で、豊かな町内の自然や希少な高山植物を知り、郷土愛を育む授業として取り組んでいる。これまでは同岳固有種のエゾコウゾリナとアポイアズマギクの苗を育て植えた。今回は、例年植栽してきたアポイ岳5合目の高山植物の再生試験地から、市街地に近いエンルム岬に場所を変更した。
苗は、昨年12月の種植えから生徒が自宅で育てた低地の海岸沿いでも見られるコハマギクとエゾマツムシソウ。それぞれ自宅から持ち寄った苗を、アポイ岳を遠望できる岬南東側の海抜約20メートル地点に設けた畑に1人1株ほど植えた。
苗植えには再生委員会会長の増沢武弘静岡大客員教授も立ち合い、植栽の仕方などをアドバイス。植えた場所に所々、大小の石を配置した。増沢教授は「植物の中には石の影などを好むものもある」と話していた。