ネット通じ初顔合わせ 二つの「むかわ中」  胆振東部地震契機に交流深める

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  • 2020年6月12日

 2018年9月に発生した胆振東部地震と、ともに「むかわ」と読む名前がきっかけとなり交流している鵡川中学校(広田智人校長)と、山梨県北杜市にある武川中学校の生徒が11日、インターネットを通じて初めて顔を合わせた。両校の生徒会がオンライン会議「Zoom(ズーム)」を使い、画面上で対話。新型コロナウイルス感染拡大対策など各学校の取り組みについて情報交換した。

 武川中は、山梨県と長野県の県境にある全校生徒50人ほどの小規模校。両校の関わりは、一昨年の胆振東部地震で被災した鵡川中に同じ名前の武川中が応援メッセージを送ったことから始まって以来、写真や手紙を送り合うなど友好を深めてきた。

 鵡川中は動画を使って校内巡りをしたほか、震災を受けて昨年の体育大会で取り入れた人形やハードル、角材などを使って行う4人1組の障害物リレー「防災リンピック」を紹介。武川中も学校祭の演目として検討していることから、「準備するのに大変だったことはありますか」「保護者を交えてもできますか」など熱心な質問が寄せられた。

 一方、武川中では新型コロナウイルスの影響がある中で学校祭を開催するのに、「例年は地域の人たちも招待しているが、今年は保護者のみにして行う」と話した。

 最初は双方とも緊張した面持ちだったが、会話を重ねるうちに次第に笑顔が見られるようになった。鵡川中生徒会副会長の伊藤涼楓さん(14)=3年=は「初めは緊張して不安だったけれど、ほぐれてきて楽しかった」と喜び、「山梨県の中学校の企画が参考になったので、もうちょっと聞いてみたい」と意欲的。生徒会長の大崎蓉輝さん(14)=同=も「フレンドリーでとても話しやすかった。今後もお互いに情報交換をしながら、良いところを伸ばし合っていきたい」と話していた。

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