むかわ町穂別の地域ブランド「ほべつメロン」の出荷が10日から始まった。初競りは11日早朝、札幌中央卸売市場で行われ、新型コロナウイルス感染拡大による需要の落ち込みで最高値は3万円と昨年の15万円を大幅に下回った。
ほべつメロン生産部会(深谷孝部会長)によると、今年度は27戸が約17ヘクタールに作付け。昨年より2日早い10日、今季初出荷となった。
この日は、同町穂別地区の石崎憲一さん(45)が生産した、果肉が濃いオレンジ色の「ルピアレッド」2~5玉入りの計12箱分をとまこまい広域農協穂別支所の野菜集出荷場で検査。一玉一玉が比較的大きめで、糖度は基準の13度を上回る15・7度の甘さだった。石崎さんは「春先は厳しかったが、5月後半から好天に恵まれ、順調に生育した」と言い、「地域に明るさを取り戻すためにほべつメロンが一役買うことができれば」と期待した。
関係者によると、昨年は生育期の気温が高く豊作だったが、道内全体的に出荷量が多かったため、価格は低調だった。出荷は8月中旬までを予定。例年7月にピークを迎える。同部会では今季、生産量270トン(昨季267トン)、取扱高1億2100万円(同1億1300万円)を目標に掲げている。