苫小牧市ときわ町の苫小牧民報山下販売店(山下隆文店主)は8月31日、店頭で本紙購読者を対象にスズムシを無料配布した。
日に日に秋が近づく中、風物詩の虫の声を楽しんでもらおう―と、16年前から毎年この時期に実施している。
スズムシは山下店主が自宅でふ化させたもので、今年は約400匹が成長した。
配布前から、お年寄りや親子連れによる約20人の列ができる盛況ぶりで、用意していたつがい2組計4匹入りのプラケース80個を一日で配布し終えた。同店で作ったポップコーンも振る舞い、店内は笑顔に満ちた。
ときわ町5の星川元昭さん(92)は「子供や孫に美しい鳴き声を聞かせたい」と喜んでいた。山下店主(69)は「毎年来てくれる人もおり、ありがたい。読者と交流する機会につながっている」と話した。
同販売店ではほかに、8年前の4月から毎春、購読世帯で小学1年生になった児童に名前入りの鉛筆を贈っている。