白老町の仙台藩白老元陣屋資料館で、特別展「第10回刀剣展 堀井一門展」が開かれている。日本製鋼所室蘭製作所の瑞泉鍛刀所で日本刀を作り続けてきた堀井家と一門の作品38点を展示し、日本独特の製法で生み出された刀の奥深さや美しさを伝えている。23日まで。
瑞泉鍛刀所は、近代化で衰退した日本刀製作の技術を保存するため1918年に開設。現在、同所4代目当主で刀匠の堀井胤匡(たねただ)氏らが作刀技術の伝承に取り組んでいる。特別展では、堀井家と一門の11人が製作した太刀、脇差し、短刀などを展示。日本刀の研ぎ澄まされた美の魅力を紹介している。
開幕した3日、会場を訪れた苫小牧市の佐藤ヤス子さん(78)は「夫の父親が刀鍛冶の仕事をしていたこともあって、日本刀を見てみたいと来場しました。とても美しいですね」と話し、じっくりと鑑賞していた。
同資料館は関連事業として、白老コミュニティセンターを会場に13日午前10時から、北海道龍馬会事務局長の小宮山一夫氏を講師に「坂本龍馬と刀剣」をテーマにした講演会を開催する。同日午後1時からは、堀井胤匡氏が「堀井家の歴史」と題して講演する。関連行事の参加の申し込みや問い合わせは同資料館 電話0144(85)2666。