東京五輪の公道聖火リレー中止を受けた代替イベントが10日、厚真町本郷のかしわ公園野球場で行われた。町内で参加予定だった地元ゆかりのランナー4人が町民にトーチのお披露目をした。
町内では6月に公道でのリレーを予定していたが、新型コロナウイルス感染拡大による国の緊急事態宣言で中止となったため、関係者が代替イベントを模索していた。
セレモニーに合わせ、宮坂尚市朗町長は「希望をつないでくれるイベントになれば。(胆振東部地震による)復旧から復興、創生へ歩みを進めようとしている中で希望を全国に発信してもらいたい」と期待を込めた。ランナーたちはベースランニングを行い、足を運んだ家族や関係者にトーチを披露した。
ランナーの一人、札幌市在住の山田清司さん(73)は「中止となり、本来は行われないものがこうしてできて感無量です。ようやく役目を果たせたという気持ち。町民のためにと思っていたが、逆に私たちが励ましてもらった」と笑顔。「将来に向けてこれからの厚真町の発展を願っている」と故郷に思いを寄せた。