むかわ町の穂別高校(小野達彦校長)の3年生が7日、総合的な探究の時間で学んだ知識を基に町などへの提言を兼ねた成果報告会を穂別町民センターで開いた。生徒10人が穂別地区をフィールドにした自然体験やイベントの開催、商品開発などのプロジェクトについて発表し、今後の展望などを語った。
遠藤拓さん(18)は古生物化石について、「アニメとコラボすることで興味を持つ人が増えるのでは」と仮説を立ててプレゼンテーション。ティラノサウルスと人気アニメのキャラクターの成長過程を比較し、共通点や違いなどを挙げた展示会の開催を提案した。「アニメを見るのが趣味だったので、自分の趣味と組み合わせて探究することができた」と言い、今後は「東京都や島根県で実際にあったイベントでどのように展示を行っているのかを調べる」と展望を語った。
原田夏希さん(18)は地域の特産品「ほべつメロン」を使った加工品作りを考案した。実際に複数の品種のメロンでプリンなどのスイーツ作りに挑戦し、「(現時点で)成功とは言えないが、改良できそう」と説明。「後輩や興味を持った人が実現に向けて引き継いでほしい。自分も携わって最後まで作り切れたら」と思いを語った。
このほか、エゾシカや木材といった地域資源を活用した商品開発、穂別を舞台にしたアニメ制作、音楽イベントの開催、アトリエの設置などに関する意見も寄せた。
講評した町教育委員会の長谷川孝雄教育長は「自らテーマを見つけて向き合った成果が出ており、何とか実現してあげたいと思うプレゼンもあった」と目を細めていた。