産廃処分場問題で オンライン学習会 あびらの自然を守る会

  • ニュース, 白老・胆振東部・日高
  • 2021年9月29日

 安平町内の産業廃棄物処理業者「DINS北海道」が早来北進で計画を進めている産業廃棄物最終処分場の建設をめぐる問題で、町民有志でつくる「あびらの自然を守る会」は27日、オンラインで学習会を開いた。廃棄物処理場問題全国ネットワークの藤原寿和共同代表が講師を務め、建設が及ぼす影響についてレクチャーした。

 同社が計画している管理型と言われる最終処分場は、JR早来駅から約2・6キロ東に位置する民間から買い取った所有地に建設を予定。埋め立て面積2万5650平方メートル、同容積18万6689立方メートルとされている。その一方で、町や町議会、町民はこの建設に「反対」の姿勢を示している。

 藤原氏は産廃物処分場の建設に伴い、自然災害防止や大気浄化、防音の役割も担う森林の機能が失われることを心配。大型ダンプカーや重機の移動が絡む事故、粉じんの飛散、悪臭などの影響も挙げ、「地域環境に多大な汚染や災害をもたらすのではないか」と指摘した。

 また「建設されることで地域にどれだけ貢献があるのか」「事業者が撤退した場合、その後の永久管理を誰が責任を持って行うのか」などの課題について言及し、「未来世代に負の遺産を残すことのないよう、どうすればいいか考える必要がある」と呼び掛けた。

 同会からは、建設予定地周辺にある安平川の調査に乗り出したことを報告。「今後、川の生き物調査もしていけたら」と話した。

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