白老町の民族共生象徴空間(ウポポイ)中核施設・国立アイヌ民族博物館(佐々木史郎館長)は10月2日から、「ビーズ アイヌモシリから世界へ」と題した特別展を開催する。10万年前に誕生し、世界のさまざまな民族が作り出してきた装飾品ビーズをテーマにしたイベント。12月5日まで催す。
貝殻や木の実、石、ガラスといったさまざまな素材に穴を開け、ひもなどでつないだビーズ。人類が生み出した最古の装飾品とされ、人々の美への希求や、人と人のつながりを示すために利用されてきた。
特別展では、国立民族学博物館(大阪府吹田市)と国立アイヌ民族博物館の所蔵資料、道内の考古資料を中心に約500点を展示。「ビーズとは何か」「多様な素材」「あゆみ」「つくる」など6テーマで会場を構成し、世界の多様なビーズの歴史とその役割を紹介する。首飾り(タマサイ)などアイヌ民族のビーズも並べ、アイヌ文化の特徴も発信する。講演会や制作体験など関連イベントも計画している。
国立アイヌ民族博物館は「地球上にあるビーズを通して、人類とは何かという基本課題を正面から追求する展覧会としたい」としている。
観覧料は大人300円、高校生200円、中学生以下無料。この他にウポポイ入場料が必要となる。入場はオンラインによる事前予約制で、詳しくはウポポイのホームページ(https://ainu-upopoy.jp)に載せている。