小さな交流を大切に オンライン討論会 白老の林さん

  • ニュース, 白老・胆振東部・日高
  • 2021年9月20日

 白老町大町でコミュニティーレストラン・グランマを営む林啓介さん(39)がこのほど、地域づくりをテーマに全国各地の人々と話し合うオンライン討論会に参加し、白老で展開している地域振興事業について事例報告した。

 岡山県出身の林さんは、ロシア出身の妻オルガさん(36)と共に2018年、白老町へ移住。夫婦で地域おこし協力隊員となり、民泊の経営、白老の日常を旅行者に楽しんでもらう観光プログラムの運営、地元食材を使ったオリジナルブランド商品の開発など地域振興の事業を次々に創出した。昨年8月からは地元の女性高齢者らが料理の腕を振るうグランマを経営。今年3月には本格的な事業展開に向けて「合同会社WakuWakuしらおい」を設立し、シェアオフィス運営にも乗り出した。

 大学教授や農業者、大学生、国立研究機関の職員など全国各地の人々が参加したオンライン討論会で林さんは、白老町で繰り広げている事業について説明。「無いものねだりでなく、地元にあるものを探して生かすこと。地域の人たちとの小さな交流を大切にすること。それが結果的に経済効果を生み、まちおこしにつながる」と話した。

 人材や食材、風土、文化といった地元資源を発掘し、住民がつながりながら事業を創出する林さんや地元関係者の活動は、地域創生のモデルケースとして各方面から関心を集めている。視察も相次ぎ、これまでに国内外の大学教授や学生らが白老に訪れ、取り組みを学んだ。

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