鵡川中は、震災の体験と記憶を教訓として次世代につなげていこうと、2021年度防災ウイーク「むかわの記憶」と題した一連の取り組みをスタートした。初日は、防災コンサルタントを務める8kurasu(岩手県釜石市)の久保力也代表取締役を講師とした防災ワークショップをオンラインで行った。
久保氏は「震度7の地震が発生した時、あなたの大切な人はどういう行動を取っているかを考えてみて」と投げ掛けた。生徒たちの意見を受け、「同じ場所でも、建物の構造や立地条件によって必要な備えは変わる」と指摘。「これをしておけば大丈夫という正解はないが、あらゆることを想定し、いざという時に動けるようにしておくこと。まずは敵(自然災害)を知って」と呼び掛けた。
3年生の日当龍星さん(15)は「大切なのはその場で対応できる力を身に付けることだと感じた。今後、避難訓練などの防災活動では意識して取り組みたい」と決意を新たにした。同校で防災教育を担当する片岡鉄也教諭(54)は「日ごろから防災を自分事として考え、行動できるようにしてほしい。参加から参画する姿勢が出てくることを期待している」と話していた。
防災ウイークでは、8日も各学年で津波避難3原則や避難できない人の心理、「津波てんでんこ」について学ぶ予定だ。