安平町早来大町の認定こども園「はやきた子ども園」(福田剛園長)で6日、被災資料の展示施設に改修した木製サイロの完成式典が開かれた。福田園長は「力を合わせれば何でも乗り越えられる」と約50人の園児らに呼び掛けた。
同園は胆振東部地震で傾いたサイロを、震災の記憶を後世に伝えるため傾いたままの姿で保存することを決め、倒壊しないよう基礎部分をコンクリートで固めるなどの補強を施した。
サイロの持ち主だった同町遠浅の山田美恵子さん(86)らも式典に出席し、園児らとテープカットを行った。山田さんは「当時のままの姿と、サイロの中で遊ぶ子どもたちの笑顔は感慨深い」と語った。年長組の高橋湊君と上田ひなたちゃんは「(サイロは)かわいい。中でお絵描きもできる」と笑顔を見せた。
福田園長は「町と復興のシンボルとして大切に守っていきたい」と述べた。