生徒の心のケア考える 厚南中で教職員研修会 胆振東部地震から3年

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  • 2021年9月3日

 厚真町の厚南中学校(石田憲一校長)は2日、2018年9月に発生した胆振東部地震から間もなく3年になるのを前に、教職員に生徒の心のケアなどについて考えてもらう研修会を校内で開いた。

 同校スクールカウンセラー(臨床心理士)の蝦名美穂さんが講師となり、今春同校に着任した5人の教職員を対象に実施した。

 蝦名さんは今後あり得る心の変化として、「9月6日のアニバーサリー(記念日)になると、当時のことを思い出して気持ちの落ち着きがなくなる子どももいる。気を付けて見てあげてほしい」と呼び掛けた。対処法として「『いつでも話を聞くよ』『しんどかったら教えて』という生徒との信頼関係を築いてほしい」と促した。

 また、「被害状況によって受け止め方に差はあるが、厚南中の(生徒数の)規模なら、関係性をつくることができる」と説明。「(日ごろから)話をすることは、次に来るかもしれない災害への準備にもつながる」と伝えた。

 研修会は、3年前の地震で大きな被害を受けた厚真町の実態について、人事異動で震災後に勤務することになった教職員に理解を深めてもらおうと企画。桔梗原憲教頭は「今後起こり得る自然災害のために、時に思い出し、語り継いでいくことが大事」と話していた。

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