平取町在住の版画家、こだまみわこ=本名・児玉美和子=さん(58)の版画展が10日まで、苫小牧市表町の喫茶プロムナードで開かれている。シナノキのベニヤ板を使い、今年手掛けた新作10点が並ぶ。
はがき大から25センチ×46センチの多色刷りの版画。動物の鳥や鹿、植物のリンドウやカイドウなど日常の中で気になったものをテーマに手掛けているほか、「鹿(しし)踊りの始まり」や「りんどうの花」など宮沢賢治の詩からモチーフを得た作品も。こだまさんは「賢治の世界観と合わせて楽しんで」と呼び掛ける。
午前10時~午後6時(日曜は午後1時から)。
こだまさんは1963年生まれ。北見市出身。89年武蔵野美術大学大学院卒業後、札幌の予備校講師として美術を教えていたが、91年に平取町に移住。2015年には川上澄生美術館(栃木県鹿沼市)の第21回木版画大賞展で大賞を受賞した。道内を含む全国各地で作品展を開いている。幻想的な作風を愛するファンは多い。平取町では23~26日、沙流川アート館で版画展を予定している。