胆振総合振興局のまとめによると、道が新型コロナウイルスの市町村別感染者数の公表を始めた6月20日から8月21日までの胆振管内の感染者数は400人で、このうち苫小牧市が311人と8割近くに上ることが分かった。同市の1週間(日~土曜日)の合計は7月4日の週まで10人以下だったのが、同月末までに40人、8月に入って50人を超え、同15日の週も90人と管内の7割を占めた。
管内の8月のクラスターは26日現在で5件168人を数え、4~5月に多かった医療・福祉施設や飲食店・宿泊施設はゼロで、学校・幼稚園・保育園が3件155人と子どもや若年層への感染が拡大している。
27日に室蘭市で開かれた同振興局新型コロナウイルス感染症対策地方本部の本部員会議で資料が示された。
26日現在で、管内の直近1週間の人口10万人当たり新規感染者数は31・1人と、札幌市の100・1人、全道の66・9人を大幅に下回るものの、国の緊急事態宣言の目安となる「ステージ4」(25人)を上回っている。月別では、8月は同日までに354人で、最多だった今年5月の580人に次ぐ多さとなっている。
谷内浩史同振興局長と管内11市町の首長は27日、連名で緊急メッセージを出し、「マスクなしの飲食や近距離での会話などで感染した人が、同居家族や職場内に感染を広げてしまう事例が見受けられる」と指摘。「一人一人がこれまでの取り組みをいま一度見詰め直し、人と人との接触機会を徹底的に低減するとともに、基本的な感染防止行動を徹底してほしい」と呼び掛けた。