厚真町は27日、町総合福祉センターで2021年度の戦没者追悼式を行った。戦争で身内を失った遺族や来賓を合わせ約50人が参列。花を手向けて、戦没者の冥福を祈り平和への思いを新たにした。
今年度の追悼式は、新型コロナウイルス感染症対策で、遺族と一部の来賓のみに限定。参列者はマスクに加え、フェースシールドを着用して式典に出席した。
宮坂尚市朗町長は「現在の日本の平和は尊い犠牲の上になっていることを忘れてはならない。戦没者から託された『郷土・厚真』を必ずや町民一丸となって取り戻すことを誓います」とあいさつ。遺族や町内の来賓一人ひとりが祭壇に献花し、戦場で無念の死を遂げた戦没者をしのんだ。
厚真町遺族会の加勢敏和会長は、時代の流れと共に戦争の記憶が風化していることを取り上げ、「令和の今日こそ戦争の悲惨さと幾多の生命が犠牲になった史実を次の世代に語り継ぐことがわれわれの務め」と話した。
町によると、太平洋戦争などで犠牲になった町内の関係者は判明している分で128人に上るという。