白老町萩野278に自家焙煎コーヒー豆店がこのほどオープンした。自宅に焙煎所を構えた小野健司さん(46)は「コーヒーの奥深さを多くの人に知ってほしい」と言う。
「まじっくりぼん」と名付けた焙煎コーヒー豆販売の専門店は、萩野の住宅街にある。自宅の一部を改造し、焙煎機を設置。気温や湿度を考慮した微妙な火加減で生豆を煎り、商品に仕上げる作業を連日続けている。「マンデリン」「ブラジル」「コロンビア」「ホンジャラス」「ペルー」などレギュラー豆を150グラム500円で販売。「パプアニューギニア」や「コスタリカ」といった希少なスペシャルコーヒー豆(100グラム500円)もある。
札幌市出身の小野さんは高校卒業後、民間企業のサラリーマンなどを経て、長年にわたり安平町の軽種馬生産牧場で働いた。馬の世話など牧場全般の仕事をこなしながら、喫茶店巡りを楽しんだ。趣味が高じて「自分で焙煎したコーヒーを飲みたい」と、2017年に札幌市の焙煎士に弟子入りし、2年間修業。「休日を利用して師匠の下で学び、技術を身に付けた」と言う。
19年に牧場を辞め、縁のある白老町へ移住。町内の和牛生産牧場で働きながら自宅に焙煎所を構え、今年6月から本格的に豆の販売に乗り出した。
深みのある味わいの「深煎り」を特徴とするコーヒー豆は、口コミで評判を呼び、ファンが増えている。町内のカフェから注文も入るようになったという。来店客にはコーヒーの入れ方もアドバイスしており、焙煎士の道を歩み始めた小野さんは「コーヒーの魅力を発信したい」と張り切る。
注文や問い合わせは小野さん 携帯電話080(4503)5237。電子メールmajicribon@gmail.com