伝統儀式で祖先しのぶ アイヌ碑先祖供養祭 白老アイヌ協会

  • ニュース, 白老・胆振東部・日高
  • 2021年8月9日

 白老アイヌ協会(山丸和幸理事長)は8日、白老アイヌ民族記念広場で第17回白老アイヌ碑先祖供養祭を行った。民族衣装に身を包んだ関係者が伝統の儀式で祖先をしのんだ。

 協会員や来賓ら約50人が参加。同協会の新井田幹夫さんが祭司を務めて儀式シンヌラッパを行い、伝統の作法で先人を供養した。この後、主催者あいさつに立った山丸理事長は「アイヌ民族の歴史や文化を多くの人に理解してもらえるよう、われわれも努めたい」と述べた。来賓の戸田安彦町長は今年度に改定する町アイヌ施策基本方針を取り上げ、「将来にわたり白老のアイヌ文化をどう守るかが町の課題だ」と話した。

 白老町高砂町にある記念広場は、大正から昭和にかけて地域のアイヌ民族のために献身的な医療活動を続けた故高橋房次医師の病院跡地。付近にはかつてアイヌの子どもたちが学んだ学校もあったため、アイヌ民族ゆかりの地として2005年、有志らがアイヌ碑を建立。以来、同協会が記念広場で毎年、先祖供養祭を行っている。

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