胆振管内の7月の新型コロナウイルス新規感染者数は115人で、前月を28人下回った。しかし、1週間ごとの市町村別累計でみると、6月27日~7月31日までの5週間で管内122人のうち苫小牧市在住の感染者数が99人と約8割を占めた。クラスター(感染者集団)も建設工事現場と事業所2件の計3件発生し、7月下旬から急増している。苫小牧保健所は「できるだけ少人数で過ごし、体調不良の場合は外出を控えて」と呼び掛けている。
同管内の7月の新規感染者数は、27日まで1桁が続いたが、28日は13人。6月4日以来54日ぶりに2桁となり、その後も30日が15人、31日は11人と続いた。週別に見ると、最も少ない4~10日の週の4人に対し、25~31日は60人と、月末にかけて大幅に増加した。
同保健所によると、7月中旬以降、感染者の年齢は約9割が50代以下。飲食店の客やスタッフ、事業所の従業員などが共に約3割で、家族や同居人からの感染は2割ほどだったという。同保健所は改めて▽十分な量の消毒液で指先までしっかり消毒▽密集する場所でのマスク着用の徹底―など、基本的な感染予防対策を求める。
新型コロナ感染症の病床24床を持つ市立病院は7月に入り、感染症病床を縮小して一般病床に戻すことを一時検討したが、中旬から下旬にかけての道内全域の感染者増を考慮し、当面、病床数を維持していくことを決めた。同院の感染症病床の利用状況は、12日から10日間ほど4~6人程度で推移していたが、先週は約10床を使用するまでに増えている。
胆振総合振興局と日高振興局は2日、担当者を集めた会議を開き、札幌市との不要不急の往来自粛や都道府県間の移動自粛に協力を求めていくことを確認した。また苫小牧市は2日、札幌市や緊急事態宣言対象地域などからの公共施設の利用制限を、当初の22日から31日まで延長した。