高齢者の寿命を延ばすには活動量に応じたエネルギー摂取が重要で、運動せずに食事を取ったり、体を動かしても食べなかったりすることは健康に有益ではないことが確認されたと、早稲田大などの研究グループが発表した。
研究グループは、京都府亀岡市に住む65歳以上の4159人(平均年齢72・3歳)のデータを解析。1日のエネルギー摂取量と歩数が死亡リスクに及ぼす影響を調べた。
3・38年(中央値)の追跡期間中に111人が死亡した。解析の結果、エネルギー摂取量と歩数がいずれも少ない人に比べ、両方とも多い人は死亡率が低かった。また、摂取量は多いが歩数は少ない人や、歩数が多くても摂取量が少ない人では、死亡リスクの低下は認められなかった。
研究グループは「高齢者の寿命を延長する上で、たくさん食べて体をたくさん動かすことの重要性が示された」と考察している。
(メディカルトリビューン=時事)