苫小牧署によると、管内の10月末までのSNS型投資詐欺・ロマンス詐欺の被害は3件、被害額は9314万6000円。前年同期の6件から件数は減ったものの、被害額は前年2612万円の約4倍に上る。
従来型の特殊詐欺と異なり、メインターゲットは高齢者ではなく現役世代の40~50代男性。投機心や恋愛感情を利用して、SNS上で親密な関係を築いてから投資話を持ち掛け、金をだまし取るのが常とう手段という。
先日、SNS型投資詐欺を未然に防いだ金融機関への感謝状贈呈式の取材で支店長に話を聞いた。月2回ほど詐欺被害が疑われる来店者があるといい、改めて身近な犯罪と感じる。市内では事業投資、株売買の電話勧誘や「還付金がある」といった市職員からの不審電話が相次いでおり、同署や市に多くの相談が寄せられている。
同署は「SNSや電話を使った投資勧誘は詐欺の可能性が高い。不安に思うことがあれば相談してほしい」と呼び掛けている。(鈴)