昨年末の苫小牧市長選で、候補者の1人が給食費の段階的無償化を公約に掲げた。市教育委員会が2025年度からの給食費値上げを発表した直後の発言だったこともあって、強烈なインパクトを残した。
市内における現在の給食費は月額で小学校4500円、中学校5250円。4月からはそれぞれ680円、790円上乗せされる。各自治体でも無償化は徐々に進むが、苫小牧で全小中学生の給食費を無償化した場合、年間で6億円を超える計算になり、簡単に判断できるものではない。
そんな中で市は、物価高騰対策の一環として国の臨時交付金を受けて、2月からの5カ月間、小中学生の給食費無償化を決めた。1人当たりにして小学生で2万4540円、中学生で2万8620円の負担軽減になる。
臨時的な措置とはいえ、「給食費5カ月無料になるのはありがたいよね」―。子育て世帯の食卓で、そんな会話があったのではないか。もちろんわが家も例に漏れない。(石)