たるみやしわ、バリアー機能の低下といった顔の皮膚の老化には、特定の腸内細菌が関連していたと、中国の研究グループが発表した。
腸内細菌が皮膚の老化に関与することはマウスによる実験で既に報告されているが、その詳細は不明だった。
研究グループは(1)腸内細菌に関する欧州出身の1万8340人(多民族)(2)皮膚の老化に関する英国の成人42万3992人_の大規模遺伝子研究データを解析。196グループの腸内細菌と顔の皮膚の老化との関連を調べた。
その結果、顔の皮膚の老化には、乳酸菌の一種であるラクトバシラス属など8グループの腸内細菌が関与する一方で、パラサテレラ属など3グループは皮膚の老化を防ぐ可能性が示された。複数の解析を行っても、結果は一貫していた。
ただ、これまでにラクトバシラス属は皮膚の老化を防ぐとの報告もあり、研究グループは「乳酸菌の複雑な役割により異なる効果をもたらす可能性がある。さらなる研究が必要」としている。
(メディカルトリビューン=時事)