睡眠パターンが不規則な人は、認知症の発症リスクが大幅に高まる可能性があると、オーストラリアの研究グループが発表した。
研究グループは、英国の大規模研究に参加した8万8094人(平均年齢62歳、女性56%)を対象に、手首に着ける加速度計で測定した活動量に基づき、睡眠規則性指数(SRI)を算出。睡眠パターンと認知症リスクとの関連を調べた。
SRIは、活動量の7日間の平均値を基に、0点(日によって起床時間と就寝時間が異なる)~100点(毎日一定)で評価。全体のSRI中央値は60点だった。
7・2年(中央値)の追跡期間中に480人が認知症を発症。年齢や性、遺伝子などの影響を調整して解析した結果、睡眠の規則性が平均的なグループと比べ、SRIが最も低い不規則なグループでは認知症の発症リスクが53%高かった。ただ、SRIが最も高く、規則的な睡眠を取るグループでもリスクが高い傾向が見られた。研究グループは「別の要因の影響など今後も研究が必要」としている。
(メディカルトリビューン=時事)