母親の妊娠中の抑うつ症状は、妊娠後期の胎児の成長遅延に関係する可能性があると、中国と英国の共同研究グループが発表した。
妊娠30~37週前後の胎児の成長は、出生後の体形や健康状態に影響する。研究グループは、2018~20年に中国・四川省の13施設で登録された、妊娠初期段階の母親(平均年齢28歳)と生まれた子ども2676組のデータを解析。妊娠中のうつ症状と胎児の成長との関連を検討した。
抑うつ症状は、妊娠14~27週時に産後うつ病質問票で評価。胎児の成長速度は、妊娠28~32週時および35~39週時に超音波検査で測定した頭の横幅、太ももの骨の長さ、腹囲、推定体重に基づき評価した。
解析の結果、母親の妊娠中の抑うつ症状スコアが高いことと、妊娠後期の胎児の成長速度の遅さに有意な関連があった。この関連は、世帯収入が高い家庭の胎児や女児でより強かった。
(メディカルトリビューン=時事)