子宮頸(けい)がんの前段階(前がん病変)とされる「子宮頸部異形成」。そのうちの「中等度異形成」が検診で見つかった場合、すぐに病変を摘出した人と比べ、経過観察した人ではその後20年間に子宮頸がんに進行するリスクが高い可能性があると、デンマークなどの研究グループが発表した。
子宮頸部異形成は、進行の程度により軽度~高度に分類される。研究グループは、デンマークで1998~2020年に中等度異形成と診断された18~40歳の女性のデータを解析。診断後すぐに病変を摘出した1万5041人と経過観察となった1万2483人で、20年間の子宮頸がんリスクを比較した。
その結果、最初の2年間は子宮頸がんリスクに差がなかったが、それ以降は経過観察グループで徐々に上昇。20年後までに子宮頸がんと診断されるリスクを見ると、切除グループの0・76%に対し、経過観察グループでは2・65%だった。
(メディカルトリビューン=時事)