軽度の睡眠呼吸障害がある子どもに対し、肥大した咽頭および口蓋のへんとうを摘出する手術を行ったところ、一部の症状は改善したものの、注意力などの変化は経過観察をした子どもと差がなかったと、米国の研究グループが発表した。
鼻の奥(咽頭)や喉の両側にあるへんとうが肥大すると、いびきや閉塞性睡眠時無呼吸などが起こりやすくなる。
研究グループは、2016年6月~21年2月に米国の7施設で登録された、日常的ないびきがあり軽度の睡眠呼吸障害がある子ども458人(平均年齢6.1歳)について、咽頭、口蓋へんとう摘出術を行う手術グループ(231人)と経過観察のグループ(227人)に分類。1年後の実行機能や注意力、生活の質、眠気、健康状態などを比較した。
分析の結果、両グループで実行機能や注意力の変化に差はなかった。一方、手術グループでは日中の眠気や生活の質の改善、血圧の低下が見られた。
(メディカルトリビューン=時事)