国指定難病の一つ「心臓サルコイドーシス」の男性患者は女性に比べ、若年で診断されることが多く、致死性不整脈を起こすリスクが高いことが分かったと、順天堂大などの研究グループが発表した。
サルコイドーシスは、原因不明の炎症を起こした細胞の塊が全身の臓器にできる病気で、心臓にできると心臓サルコイドーシスと呼ばれ、重篤な不整脈や心不全などを引き起こす場合がある。研究グループは、国内33病院で診断された心臓サルコイドーシス患者512人のデータを解析し、特徴を調べた。
その結果、40歳以下の若年で診断された割合は女性の1・8%に対し、男性は10・4%と高かった。また、追跡調査(中央値3年間)後の致死性不整脈の発症率も、女性の16・1%に対し、男性は25・1%と高かった。研究グループは「心臓サルコイドーシス治療で性差を考慮することの意義が示唆された」とコメントしている。
(メディカルトリビューン=時事)