表紙になっている犬の、心の叫びが聞こえますか?
この本は、犬の命を守り続ける金本聡子さんの活動をまとめたノンフィクションです。
世の中には、一部の身勝手な人間により、捨てられたり傷つけられたりする犬が、たくさんいます。金本さんは、そんな犬たちを保護し、心や体を癒やした後、心ある飼い主の元へ届ける活動を、15年以上続けています。
さまざまな境遇にある犬たちとの交流を読み進めていくと、表紙にある犬の心の叫びが聞こえるようになるでしょう。中学年の感性では、本書のテーマの一つである「命」を、どのように受け止めるのでしょう。
生き物を飼っている人も、これから飼いたいと思っている人にも読んでもらいたい一冊です。
(講談社 1430円)
苫小牧澄川小学校 高取有子