公道の除草

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  • 2024年7月1日
公道の除草

  市民ボランティアのうち「ごみ拾い」は年間何件ぐらい行われているのだろう。取材依頼も多く、記事データベースで検索すると4月以降、苫小牧市内で実施された分だけで10件以上ヒットした。こうした活動が奏功してか20年前に比べ路上に散乱するごみは随分少なくなったと感じる一方、毎年この時期になると気になりだすことがある。公道沿いで生い茂る雑草だ。除草が追い付いていない。

   放置すれば景観を阻害するばかりでなく、虫の発生や交通事故などの原因になる。きれいに刈っても数週間で伸びるからごみ拾い同様、小まめにやるしかない。予算が限られる中、生えている場所をコンクリートで固め、除草の面積と費用の削減を試みる自治体もあるようだ。

   家の周りなら自主的に刈る人もいよう。ただ交通量の多い場所では安全対策が必須だし、勝手に除草剤はまけない。道路管理者との調整を含めスピード感を持って動けるよう、道路を巡るボランティアをもっと容易にする仕組みが欲しい。

   夏本番。ごみが少なく、花いっぱいの道路でも草ぼうぼうでは景観が台無し。兵庫県では県職員らが根の部分に熱湯を掛けて枯死させるなど効率的な除草方法を研究し、ホームページでマニュアルを公開している。参考にしたい。(輝)

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