錦岡海岸のサケ釣り ぶっ込みのさお並ぶも 釣果厳しく 今後に期待

  • 釣り
  • 2024年9月5日
シーズンが始まった錦岡海岸のサケ釣り
シーズンが始まった錦岡海岸のサケ釣り

  苫小牧市錦岡の海岸で早朝、ぶっ込み釣りのサケ狙いの投げざおが立ち始めた。8月後半は遠くの台風のうねりが来たり、波が高かったり、濁りが取れないなど悪条件が続き、9月に入ってようやく日よりが安定した。それでも景気のいい釣果情報はほとんどなく、釣りファンは「まだか」「きょうこそ」と日々、期待をつないでいる。

   苫小牧から登別にかけては道央有数のサケ釣り場が幾つもある。しかし近年、えりも岬以西の日高、胆振海域はサケの来遊数が激減。定置網漁を営む漁業者に深刻な影響が及んでいる。当然、愛好家らの釣果も年々、縮小傾向。それでも熱くなるのがサケ釣りで、大型魚ならではの醍醐味(だいごみ)、食材としての魅力の双方で釣り人を魅了する。サケに限って釣りをする人もいるほどだ。

   3日早朝の錦岡海岸は、ぶっ込みの投げざおがまばらながらも立ち並んだ。人気ポイントはふ化事業が行われている錦多峰川(河口規制エリアは下表を参照)に近い所。多い人で5、6本ほどさおを出してサケを狙っていた。

   夜明け前に釣りをスタートしたという、地元の釣り人に声を掛けた。さおは5本出しで、餌は塩ニンニクでしめたサバ。仕掛けはサケ用の大型フロートを使った胴突きを50~60メートルほど投げ込んでいた。

   状況を尋ねると、「今季はきょうまで4回さおを出してずっとボウズ。誰かが釣ったのさえ見ていない。9月になってもこんなに釣れていないのは初めて」とため息さえ聞こえる。まとまったサケの群れが来遊している時は夜明け前から釣れだすが、この日も見える範囲で魚信は皆無という。「魚がいつ寄るか分からないから取りあえず通うけど、釣れないからみんな午前8時には撤収している」と力なく笑った。

   市内のエビス釣り具店によると、河口規制前の8月に錦多峰川河口の浮きルアーで全体で数匹の釣果が散発的にあったものの、海岸のぶっ込みは苫小牧も白老も目立った釣果はほとんど聞かれないという。

   例年、胆振太平洋海域のサケの来遊は9月下旬から10月が最盛期。多くの釣りファンがサケの群れの本格的な回帰を心待ちにしている。

   サケ(マス)釣りに係る胆振管内の河口規制の河川と内容は別表の通り。

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