冬の風物を代表する、氷上のワカサギ釣り。寒さの本格化とともに苫小牧地域でも釣れ始めた。今季は、勇払地区に民営の有料ワカサギ管理釣り場が誕生し、シーズン早々にオープン。手ぶらで訪れ、釣りを楽しめるスポットとして家族連れなどでにぎわっている。
沼ノ端から勇払マリーナに向かう道道苫小牧環状線に近い勇払363の民有地、仮称・ハート沼で開業した。北海アサノロックラー苫小牧工場近くの沿道に並ぶのぼりが目印。勇払わかさぎ釣り運営事務局(太田博代表)が管理、運営する。3年前に同沼にワカサギの卵を放流し、2シーズンの養生とトライアルを経て今季開業した。営業期間は3月下旬まで。
沼は二つあり、合わせた面積はおよそ10ヘクタール。湧水が水源で一つを釣り場に造成した。昨年12月に結氷した後、氷上に釣り用のテント50張りを設営。釣りは有料で、さお、仕掛け、餌(サシ)、バケツ、椅子の貸し出しを含む料金システム。手ぶらで釣り場に来て、テント内で風や雪をしのぎながら釣りを楽しめる。
管理者によると、ワカサギの魚体は5~12センチ。魚の活性が高い時だと、初心者の家族連れで平均30匹釣り上げる。1人で300匹を釣り上げたベテランもいるという。その一方で数匹しか釣れない人もいるのがワカサギ釣りで、餌の付け方、合わせのタイミング、棚(魚の泳層)取りなどで釣果に差が出る。太田代表は「指導スタッフが常駐するので、声を掛けてくれればアドバイスします」と話している。
1月中旬の週末、孫と連れだって釣り糸を垂れたむかわ町の釣り人は「手ぶらで楽しめるのがいい。昨年は新篠津まで釣りに出掛けた。近くに釣り場ができてうれしい」と話した。札幌から訪れた家族連れは2時間で約30匹。10センチ超の大物が半分くらい交じり、釣果に満足そう。「天ぷらで食べたい」と笑顔を見せた。
料金は税込みでテント釣りが大人2500円、小学生以下1500円、テント持参の外釣りは大人2000円、子ども1000円。自前のさお、仕掛けの持ち込みは可能だ。営業は午前8時~午後5時。天候状況によって営業を中止する場合もある。定休日はない。問い合わせは、携帯電話080(4047)8808。